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December 26, 2004

(続)よい人材を採用するために(転職活動編)

先日記載した「よい人材を採用するために」という記事では多くの方よりご意見を頂戴しました。ありがとうございます。しかしあの記事は採用側の視点で書いてあったこともあり、これから転職活動をしようとしている方々にはあまり肯定的な感想をいただけなかったことも事実です。そこで今回は続編として転職活動をしようとしている方の視点で書いてみようと思います。

【企業の採用に関する考え方】
人材の採用は本当に難しいです。もし仮にあなたが面接官になったとして、見ず知らずの人を100人面接することになったらどのような基準で合否を決定するかと考えてみてください。難しいですよね。この難題について一般論を記してみます。

「採用するのは簡単だが、クビにするのは難しい」。問題社員の排除にはかなりのお金・労力・気力等が浪費されます。このようなことを考えると少しでもリスク要因のある人材は採用しないほうが無難だと考える企業は多いです。よって転職活動者は企業に対して自分のスキルをアピールすることも重要ですが、それ以前に「自分はリスク要因はない」ということをアピールしなければなりません。大企業では内定候補者に対して探偵を使って身元調査を行うことまで行うと聞いたことがあります。もちろんこれは違法なのですが、企業が生き残るためには採用にここまで慎重にならざるを得ないということなのでしょう。

「よい人を見極めるのは難題だが、リスク要因のある人を見極めるのは簡単である」。過去に採用した人々のその後を追跡調査し、「よい人」の条件抽出はできなかったが、「問題があった人」の条件抽出は比較的容易であるということです。前回書いた記事中の条件に1つでもマッチしてしまった方は履歴書や職歴を送付するときや面接を受けるときには対策をかなり慎重に考える必要があります。

「日本には天才はほとんどいない」といえます。例えばアメリカではスター級のパフォーマンスを出す天才が数多く転がっているので企業はそういった天才を探し出すことに努力を惜しみません。一方、日本ではそのような天才はほとんどいないので企業はそういった天才を探し出すことに努力をしません。その代わりに、前回書いた記事にあるように人材を3種類(マネージャクラス、プランナークラス、オペレータクラス)くらいに分類し、それぞれの層を何人採るかというバランスで判断します。よって転職活動者は自分が受けようと考えている企業がどの層を欲しがっているのかについて意識しておく必要があります。


【履歴書や面接でのポイント】
次は履歴書や面接にて面接官が応募者をチェックするポイントを記してみたいと思います。

 ①学校卒業後から前職までキャリアが一貫しているか。(一貫してないと実質的な経験年数が短いということでマイナスポイントになる。ただ致命的では全くない)
 ②学校の専攻とキャリアが一致しているか。(日本では大きなマイナスにはならないが一応理由は聞かれる。ただ致命的では全くない)
 ③今自分自身が何をやりたいのか明確に意識しているか。(最も重要かも)
 ④リーダー経験の有無。(人を扱えるというスキルは技術的なスキルより評価されます)
 ⑤難しいプロジェクト経験の有無。(難しいプロジェクトの経験がないと職歴が長くてもオペレーター止まりです)
 ⑥自身の今後のキャリアプラン。(5~10年後のキャリアプランがないと計画性がないと判断されます)
 ⑦今後のキャリアプランの本気度。(キャリアプランがあっても本気であるという証拠がないとマイナスポイントになる)
 ⑧技術の習得方法。(自腹で技術書を買って勉強するという習慣がないとマイナスポイントになる)

こうやって見てみると、基本的に他人任せで普段何も考えてないような人はとても厳しいということになりそうです。


【その他】
今回も採用に関するいくつかの一般論をご紹介します。

「女性は職種で、男性は肩書きで仕事を選ぶ傾向にある」・・・例えば女性はデザイナーであるということに価値観を置くのに対して男性は課長であるということに価値観を置くということです。もし女性が一生涯企業で働こうとするのであれば肩書きにも価値観を置くことが必要になると思います(企業としてはベテランの平社員よりも新人の平社員のほうが当然給料が安くてよいと判断すること及びベテランが出世しないとその後に続く人達も出世できないのでいい迷惑となります)。また男性は終身雇用が保証されない今後は手に職を持つことも重要になってくるかもしれません。ただしここで言う手に職とは資格取得のことではありません。同じ分野で5~10年は継続したことのある何かになります。

「中途半端な資格を持っていても全く評価されない」・・・キャリアアップを考えて資格取得に走る人が多いですが、これ、中途採用試験時にはまったく評価されないと考えたほうがおいです。中途採用では実績を重んじるため、例えばその資格使って5年間○○してきた云々といったような何かがないと全く無意味です。ただし弁護士、公認会計士、司法書士、弁理士、簿記1級等難解な資格の場合は持っているだけでも評価されそうですけれども。

「組織はリーダーが変わると全て変わる」・・・組織はリーダーが作るものと考えるとリーダー、特に企業においては社長の物事の考え方がとても重要になってきます。もし私が転職活動するとしたらまず社長を見ます。その社長の人間の器が大きくて、会社のビジョンが大きくて、かつ自分がその会社でお役に立てそうだと判断したら、年俸や労働条件等一切交渉せずにそこに決めてしまうと思います。そういう会社を選べば自分自身のキャリアもお金も後から自然についてくると考えるからです。

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