« リーダーにとって一番大変な仕事とは | Main | リーダーの引き際 »

February 11, 2005

リーダーになるためには

これまでの一連の記事の中で、一流のシステム管理者になるためには技術力だけでなく人間の器も大きくしなければいけなく、そのためには器の大きい上司の下で働くこと及びリーダー経験をすることが必須だと主張してきました。

ところで、リーダー経験をするとは言っても具体的にどうすればリーダーになれるのでしょう。リーダーに任命されるためには組織から自分自身がリーダーであると認めてもらわなければなりません。そこで今日はどうしたらリーダーになれるかを考えてみたいと思います。

【ベンチャー企業の場合】
ベンチャー企業の場合、普通の中小企業と比べて優秀な人が多いと言われます。しかし組織が急成長するので慢性的にリーダー不足なことが多いです。そう考えるとリーダー経験できる可能性はベンチャー企業では極めて高いといえそうです。ベンチャー企業に必要なリーダーの条件としては以下のことになるでしょう。

 ① 明確な得意分野があること
 ② ①を裏付ける職務履歴や実績があること。もしくは「彼/彼女ならできる」と周りから思われること。
 ③ リーダーとして挑戦する気持ちがあること。

これらの条件があればリーダー職を志願すればおそらくそれが簡単に認められます。空きポストがなくても部署の新設という形で対応できるのがベンチャー企業の大きな特徴です。

【大企業の場合】
私は大企業で働いた経験があるのですが、当時を振り返ってみると、この会社でリーダーになるのは難しいなと率直に感じました。理由はいくつかあります。年功序列の世界であること、大企業は優秀な人が多いためライバルが多いこと、そしてプロジェクト規模がどれも大きいため若造がリーダーを務められるほど甘い世界ではないということです。よって大企業勤務者がリーダー経験をしようとすれば10年スパンで頑張るか、もしくは小さい会社に転職するしかないです。

【伝統ある中小企業の場合】
大企業と同じく年功序列の世界である場合は多いと思います。しかし伝統ある中小企業では優秀な人が少ないとよく聞きます。ということは、硬直化した価値観に一石を投じるような企画を経営陣に持ち込み、自らリーダーとして指揮したいと発言すれば意外と簡単にリーダー経験ができそうです。ただし激しい抵抗勢力だったり周り人達の無関心は当然予想されます。しかし考えようによってはその困難さを乗り越えることができればものすごいキャリアアップにつながるとも言えます。

【重要なこと】
最も重要なことがあります。それは当たり前のことですが周りから信頼されるということです。リーダーになるとありとあらゆる矛盾に対面(例えば理想通りやりたいところだけど予算がないとか、部下に残業をお願いしないといけない場面だけど部下は残業を望んでいないとか)しますが、その中でベストな選択をしなければならないというシチュエーションばっかりです。そんな厳しい職務に周りから信頼されていない人が務まるわけがありません。

具体的な例をいくつか挙げます。

まず、やたら大風呂敷を広げる人は信頼を落とします。自分の経験や状況判断から生まれた勘で大きな行動を起こそうとするのであればいいですが、何の根拠もなく思いつきだけで大きな行動を起こそうとする人も信頼を失います。大きな意思決定と実行はリスク&リターンのバランスが重要で、そのバランス感覚を一番持っていなければならないのがリーダーなわけですから。

次に文句は周りからの信頼を落とします。文句があるということは何か問題があるということです。問題には必ず解決方法があります。リーダーになろうという人が行うべきことは解決方法を提案することであって文句を言うことではありません。問題点を解決するのがリーダーなわけですから。

自分の得意分野からの視点でしか発言しない人も信頼されません。部分最適も重要ですが、組織は全体最適でも動いています。このあたりのことをよく理解してないと組織内で煙たがられます。全体最適があって、部分最適があるわけですから。

そして約束と時間にルーズなのは最も一番信頼されません。お願いされていた仕事を忘れていたり期日通り仕上げないといったこともそうですし、遅刻が多いのもそうです。


以上、いろいろ好き勝手書いてみましたがいかがでしょうか。リーダーというのは、なるのもやるのも思ったより結構大変です。が、それでも私がリーダー経験を持つことをお勧めするのは、自身のキャリアアップや周りからの評価が上がるという点ももちろんあるのですが、それ以上に重要なのはやはり面白いからなんですね。与えられた権限を生かして仕事や組織を生かすのも殺すのも全て自分の責任。自分の能力のなさを嘆くことはあっても理不尽な外的ストレスで悩むことはないです(いや、ないことはないけど)。そんなわけでリーダー経験のない方はまずはリーダーになるということを一つの目標にしてみてはいかがでしょうか。

|

« リーダーにとって一番大変な仕事とは | Main | リーダーの引き際 »

組織・スキルアップ 【人気】」カテゴリの記事

Comments

はじめまして。
たまに見させていただいてます。

sanonosaさんはとても客観的にリーダー像を書かれてますが、sanonosaさんはリーダーなのですか?
もしリーダーだったら部下は何人くらいいらっしゃるのでしょうか。
リーダーとして、「対部下」の振る舞い(考え)で気をつけていらっしゃることってありますか?

私は小さなグループをまかされております。
メンバーとうまくやるのって難しいなあ、と日々苦労しております。

Posted by: やみ | February 12, 2005 at 12:44 PM

やみさん、コメントありがとうございます。

> リーダーとして、「対部下」の振る舞い(考え)で気をつけていらっしゃることってありますか?

今後書こうと思っていたテーマなのでその時書きたいと思います。ゴメンナサイ。

Posted by: sanonosa | February 13, 2005 at 11:29 AM

こんばんわ。いつも興味深く見させていただいています。

私は、従業員1000名強の企業の中の情報システム部門のネットワークインフラを担当するチームのPMとして仕事しています。部下は3名です。

私の場合、「対部下」の振る舞いで特に気をつけていたのは

・部下のメンタルケアー
部下の何か悩みを抱えていそうな部下がいた場合に、会社以外の場所で1対1になる状況を作って(例:2人でお昼に行く。スタバでちょっと休むなど)相手に(仕事以外の)話題を色々ふって、相手の様子を気にかけるようにしていました。

・部下の注意の仕方
その人の人格を否定するような発言をしないように注意する。例えば「だからおまえは駄目なんだ」のようなことは言わない(もっとも、気が弱いのでそんなことは私はいえないですけど・・)

あたりでしょうか。

Posted by: いちごいちえ | February 13, 2005 at 09:09 PM

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/32004/2885590

Listed below are links to weblogs that reference リーダーになるためには:

« リーダーにとって一番大変な仕事とは | Main | リーダーの引き際 »