融資と投資の違い
iPhoneアプリやソーシャルアプリ市場の登場によって、小人数でもそれなりの収益が得られる環境が整い起業に走る人が増えてきたように思います。しかし実際にやってみるとサーバ費用が結構かかり、あわてて資金調達をせざるを得なくなったという話しをよく聞きます。しかし融資と投資を混同する人が多いようで、資金調達の場においてこの違いを混同しているような素振りを見せたらその時点でアウトです。
そこで今回は資金調達の基本、特に融資と投資の違いについて述べてみたいと思います。
【融資とは】
融資とは、銀行や政府系金融機関などからお金を借りることを指します。借りたお金は後日利息をつけて返さなければなりません。融資というのは利息で稼ぐビジネスモデルなので貸し倒れリスクを最も嫌います。よって普通は実績のない創業したばかりの会社にはお金を貸してもらえないです。
ただし、担保があるか、もしくは公的機関がベンチャー支援として保証人になってくれるような場合はよろこんでお金を貸してくれるでしょう。
【投資とは】
一方投資とは、投資家から会社に出資してもらう代わりに会社の株券を渡さなければなりません。出資してもらったお金は返す必要はありません。株券はすでに発行されているものを渡すか、新株を発行して割り当てる方法(第三者割当)があります。
投資というのは、投資先が上場して高値で株券を売るか、株券を他社に高く買い取ってもらうか、もしくは利益が出たらその中から配当金として受け取るというものです。特に投資先が上場すると出資額に対して数十倍~数百倍というレベルでの利益が得られるため、投資家はいろいろなところに投資します。100社に投資して1社でも上場してくれれば十分儲かるので投資の場合はある程度リスクがある場合でも将来性があれば投資してくれることでしょう。
ただし投資と引き換えに株券を渡すということは、株券を渡せば渡すほど経営権が投資家に握られてしまうことになります。特に株式比率を51%以上とられてしまうとその会社は完全に投資家のものになってしまいます。
投資を受ける際重要な考え方はバリュエーション、すなわち会社の価値をどのくらいと判断するかです。バリュエーションの高い会社、すなわち儲かっているかもしくは資産をたくさん持っている会社には高い株価で投資を受けることが出来ます。言い換えると儲かっているときは儲かってないときより少ない株券で同額の出資を受けることができます。つまり儲かってないときに投資を受けるよりもある程度儲かった段階で投資を受けるほうがトクということですね。
【創業直後のベンチャー企業の資金調達はどちらが良いか】
これは究極の問いです。これぞ経営者のセンスの見せどころば部分と言えます。強いて言えば公的機関のベンチャー支援は低利息で担保不要だったりするので、最初はそういうところで運転資金を調達しておき、ある程度利益が出てバリュエーションが上がってきたらそのとき改めて投資を受けるというのが良いかもしれません。
【融資を受ける戦略】
融資の場合、融資先が気にすることは「確実に返してもらえるか」です。数年間安定的な利益が出ていたり、もしくは万が一貸し倒れても担保や保証人から確実に回収できるような場合は喜んで融資してもらえます。
しかし創業直後のベンチャー企業は利益なんてないし担保なんてない場合も多いでしょう。ということは先程も書きましたが、公的機関によるベンチャー支援として保証人になってくれそうなところを探してなんとかそこの審査をパスするということをまずは目指すのが良いでしょう。
【投資を受ける戦略】
一方投資の場合、投資先が気にすることは「将来性がありそうか」です。現在全く利益がなくても論理立てて将来おそらく儲かるという根拠を示せれば大丈夫です。また経営者がどういう人物かということも非常に重視されます。信頼でき、かつ熱い情熱でビジョンを本当に実現できそうか、ということが非常に重視されます。
よくある勘違いは、必ずしも斬新なビジネスモデルでなくてもよいです。極端な話し喫茶店やたい焼き屋といったありふれた商売でも、将来性があることが証明できれば問題ないです。
投資を受ける際意識すべきは、投資家というのは会社が上場するか他社に株券を高く売れないと利益が出ないということです。つまり投資を受けるということは、会社を上場させるくらいの覚悟が本当にありますか?ということと等しいです。このあたりの覚悟もないのに銀行から融資を受けるのと同じ気持ちで投資家に接する人がもしいるとしたらものすごく失礼だし恥ずかしい話しです。
【最後に】
今回のテーマは本が数冊書けるくらいものすごく深いテーマなので、本当にさわりだけを説明した程度に捉えてください。
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