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June 09, 2016

Hyper-V環境からVMware環境への移行

Hyper-V環境とVMware環境が混在していて、今後VMware環境に統合しようと、せっせとHyper-V上のゲストOSを(サーバオーナーと交渉して)撤去していました。しかしふと思いつきました。「ひょっとしてHyper-VのゲストOSイメージをVMwareのゲストOSイメージに変換するツールがあるのでは?」と。ということで探してみたら「Vmware vCenter Converter Standalone」というツールがあっさりと見つかりました。

 

ということで今回はHyper-V環境からVMware環境への移行したときのことを書いてみます。

 

【移行手順】
1. 「Vmware vCenter Converter Standalone」(無料)をダウンロードしてきてインストールして起動します。すると非常にシンプルな画面が現れますので、「Convert machine」をクリックします。


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2. Hyper-Vの管理ツールであるSCVMM(System Center Virtual Machine Manager)のログイン情報を入力します。

 

3. 移行するゲストOSを選択します。

 

4. 移行先であるvCenterもしくはVMwareサーバのログイン情報を入力します。

 

5. 移行先のクラスタやハイパーバイザーを選択します。

 

6. オプションを設定します。ここで特に注意すべきは、「Data to copy」でThick->Thin provisioningにすることと、NICのVLAN情報を正しいものに変更しておくことです。

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【やってみて気づいたこと】
(1) 移行後ネットワークがつながらなかったです。どうやらHyper-V用NICが消えて新たにVMware用NICが付与されるようです。よってWindowsの場合はIPを再度振り直し、Linuxの場合は設定ファイルからMACアドレス情報とUUID情報を書き換えるか削除する必要があります。

(2) Windowsの場合、移行前と移行後のActive Directoryの所属ドメインを変える必要があります。移行前にlocal account(administrator権限必須)を生成後ドメインからワークグループに変更して移行し、移行先で再度ドメインに加入するのが良さそうです。

(3)Linuxにて「udev: renamed interface eth0 to eth1」のようなメッセージが出て、eth0が使えなくなってしまうことがあります。これはHyper-V用NIC情報が残ってしまっているからです。この場合、「/etc/udev/rules.d/70-persistent-net.rules」を書き換えたりいろいろしなければならなそうです。

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